彩のクニ通信1011 ギターの素材 バック材

 昨日のBRWの話題に関連してギターの素材について私なりの考えを書いておきます。

 だいぶ少なくなってきたとはいえ、HealdsbergやMontreal、Woodstock、日本のハンクラなどショーに行ってきた経験では、ショーモデルではヨーロピアン(ジャーマン)スプルースとBRWの組み合わせが多いです。

 BRWは高騰を続けさすがに使用比率は減っています。 トップに対してはヨーロピアン(ジャーマン)スプルースが使われる事例は多いです。

 まずバック材について、BRWが最高の材と考えるのはある意味正しい別な意味でおかしいです。

 大事なことはまずどんなキャラクターを求めるかです。

 バック材として代表的な材を比較してみます。

 BRW、マホガニー、メイプル。

 専門的な話になってしまいますが、この3つの素材を比較すると振動に対する減衰が違います。

 もっとも減衰が少ないのはBRW、サウンドボードとしてベストと言われる理由がここにあります。 そしてその順で減衰が大きくなる。

 その結果としてBRWを用いられたギターは、重く深い傾向のキャラクターになります。

 そして減衰が大きい材になると、軽やかで明るいキャラクターになっていきます。

 Ervin Somogyiは、材料力学などで用いられる振動のQ値で材料の減衰を評価比較しています。

 BRWの減衰が小さく、BRWに匹敵するQ値を有する材料が無いかというとそうではないみたいです。

 パデューク(Padauk)がBRWに匹敵します。

 この材は東南アジアの特定の島に存在しているそうです。

 一度この材を用いて作られたギターを弾いたことがあって、BRWと同等の深みと豊かさがあって驚かされました。

 アフリカンブラックウッドはそれほどでもないみたいです。

 手工家さんでギターは70%以上トップで決まるという人が居ますが、それは自分の作り方だとバックは十分に機能していないといっているようなものです。